緑ターラ尊のお引越し
女神の持仏堂
みなさんこんにちは。
3月30日に開闢した弁才天秘法が8月31日に目標の100座に結願しました。
これは多くは高野山の自室で行った修法であり、ときにはおまいり先や、節目には三石不動尊で行ったこともあります。
この法は、高野山に伝わる伝統的なお次第であり、弘法大師が師匠様の恵果和尚から伝授されたものであると伝わっています。
わたしはこの法に出会って、高野山移住10年の年、さらには橋本市・三石不動尊の庫裏建立90年の節目の年に修することができて、これも必然、感謝合掌で真言僧としての境地を深めることができました。
100座で終わりということはなく、この法は自分の僧侶としての座右の銘のような感じでおきながら、日々、ことあるごとに修していきたいと思っています。
8月は法要やお盆のおまいりもありながら、わりと集中して80座から100座を行いましたので、少し休憩してふたたび200座を向いて修したいと思います。
三石不動尊の本堂の隣の部屋に古神道の女神社が新しく入られることを前に、これまで秘仏として置いていた緑ターラ尊を8月31日、持仏間に遷座しました。これは弁才天秘法100座とあわせて行いました。三石不動尊でも存在感を誇っていらっしゃいましたが、ここは古代からの巫女の地であり、弘法大師21歳のご修行の草庵跡ですから、チベット仏教の尊像より姫神社が合っているように思われます。こちらもたいへんかわいらしい姫神社ができあがってきます。
緑ターラ尊のお引越しはとてもスムーズな遷座で、はじめには、尊にお入りいただいている白くて内部の背面が鏡になったケースは、お寺において、ご尊像だけを遷座しようと思っていましたところ、ケースも一緒に、ということでしたので、9月1日に一日遅れてケースももって上がってきました。さっそくお入れしますととても喜んでくださいました。これは、ターラ尊とケースがすでにしっかりと結びついているというしるしです。
三石では、本堂とは違うところに秘仏としておまつりさせていただいていましたので、あまり緑ターラを単独で拝むことはほんとうに少なかったのです。これからが本格的に拝ませていただく時間なのだと思っています。
女神の競演
持仏間には、横笛の会のご本尊である光明皇后をモデルにインドの仏師がほったとされる十一面観音のレプリカ、金剛界大日如来とことし勧請した、弁才天秘法の宇賀弁才天がおられます。
このたびターラ尊がお仲間に入られ、わたしの持仏間は女神の競演のようになっております。インドチベット仏教では、女神はどのお方も源泉は同じということがいわれます。それはチベット仏教であっても、インド仏教であっても、ヒンドゥーの女神であってもです。
令和5年12月にはじめてブッダガヤにおまいりしたときに出会ったマハーカーリのタンカがまるめたままおいていましたので、それもお飾りすることにしました。
ここでは、女神が語り始めると思いますので、あきらめず本を書いていこうと思っています。
応援していてください。
今後は、高野山でもこの持仏間で本格祈祷ができるように、少しずつととのえてまいります。