秋のリトリート

二泊三日ぶじ終えて

朝の勤行。

きのう、一泊二日の横笛の会リトリート(中級編)をぶじに終えて、メンバーのみなさんの宿泊をさせていただいた、師匠のお寺に朝の勤行に来ました。

明け方には疲れが残っていましたが、古巣で拝むと元気をとりもどします。

毎日毎日、およそ1000日間、ここで朝の勤行を続けた日々は、なにもわからなかったけれど、しあわせな日々だったんだなと思い返します。

9月14-15日で開催したリトリートは、予定していた行程をすべて走りきることができ、参加した方々もたいへんご満足のようすでした。真剣な参拝の合間には、胡麻豆腐懐石をいただくなどのお楽しみも挿入してあります。

中級者であるということで、たくさんの場所をご一緒してみなさんでいのりを捧げました。

また、文化講座は高野版印刷体験を行いました。

かつて僧侶たちは経典を自分で書写して修行していました。木版印刷ができて、たくさんの同じ書物を一度につくることができるようになりました。それは、寺院内で行われていたものです。「高野版」のほか「春日版」や「五山版」など印刷技術は仏教経典の発展とともにあったといっても過言ではなく、高野版はとくに真言密教の発展とともにありました。

その版木がお山に残っていますので、バレンで刷る体験を行いました。歴史文化体験もそうですが、集中力を必要とするので、修行の側面もありますね。

嶽弁天での神秘体験

参拝場所は、参加者さんの閉講式での感想にもありましたが、一番最初に参拝した「嶽弁天」での参拝体験が強烈な印象を残したようです。

まず私の印象でいいますと、霊界の生き物と思われる大きな蜂や、各種蝶々が飛来していました。弁天嶽の弁天鳥居に到着しても私や信徒さんの周囲を飛び回り、眷属さまがたもたいへんお喜びの様相でした。

拝み始めるとすべての生き物の息吹がとまったようになり、蜂や蝶もすぐ近くには来なくなりました。すべての動物たちが静かにお唱えを聞いてくれている、そんな時間が訪れました。

そのうちに白いドレスをお召しのサラスワティ女神が大河のなかからあらわれます。ニ臂のお方でした。こんな感得ははじめてです。いつもは龍か大魚にのった青い置物の弁天さん(八臂・つまり日本の宇賀弁天さん)なのですが、このたびはさらにさかのぼったようです!

最初の嶽弁天参拝をしたからか、元気いっぱいで一日目の行程を終えることができました。

翌日は奥の院から始まり、山麓へも足を延ばしました。みなさまは非日常の時間を過ごしていただけたようです。これは大きな刺激にもなり、時間がたてば変容のはじまりだったと思うこともしばしばです。

いつもとはまったく違った環境に身を置き、祈り続ける時間をもつこと(リトリート)は、精神的な変容をうながすことを加速します。

グループでお申込みいただきますと、それぞれの方にあったプログラムを立案し、佐藤妙泉がご指導させていただきます。ご希望のかたはお問合せください。