2月21日祖師・弘法大師との対話

お大師さまの「与え方」

🌸「お大師さん、もうわたし、こんなにたいへんなおしごとがはじめからわかっていたら、お坊さんになんてならなかったと思いますよ。どうしてこんなことになっちゃんたんでしょう」

❁「なにを言うのだ。おまえが望んだことであろう」

🌸「はい、たしかにわたしは四度加行が終わった後、自立した尼僧になります、そして人様のお役にたちます、社会をよくしたい、そのようにさせてくださいと、祖師にお願いしましたよね」

❁「そうだ。だからおまえにいまの立場や環境を与えた。なにを弱音をはいているのだ」

🌸「………」。

❁「おまえのあのときの穢れのない誓願に従って、わたしは計画を立てたのだ。つまり、いまある試練は超えていく段階なのだ。ひとつひとつの試練にどう向かうか、どう超えていくかをわたしはみているんだよ。これはおまえだけではなく、ほかの弟子も同じで、それがわたしの与え方なのだ。たくさんの段階をこえていった先に、おまえの願いが叶うのだよ。だからこのままで進んでいけば大丈夫なのだ」

🌸「それにしてもいつもいつもハードルが高いですよね…」

❁「ははは。たしかにわたしは厳しいかもしれない。でもわたしはもっともっと厳しい修行をしてきたんだよ」

🌸「はい。そうですよね。祖師にこのままで大丈夫と言っていただけたら、なんだか胸がスッとしました。いくら辛くても、前に進んでいけば大丈夫といってくださることが何よりの安心につながります。果たしてこれでよいのか、迷っていることが一番つらいですから」

❁「そう、すべては順調に進んでいる。安心して大丈夫なのだ。そして、自分の言葉でほかの人へもつたえてあげなさい」

あたたかい祖師のおことばから

お大師さまとの邂逅や対話は、その月のわたしの法話になっていきます。

もうそのままお大師さまがおっしゃったことを信者さまにもお伝えしています。

とにかく自分の内面をしっかりみつめて自分をしり、安心することが一番です。

そして自分の道を魂の誓願にしたがって生き切ることがだいじなのです。

いまの世は必要以上に外や他者を気にしすぎのように思えます。

ともに共感しながら、祖師のおっしゃるように、まっすぐに進みましょう。

いつかきっとあなたのねがいが叶うでしょう。