この世は幻です~死と生の対決~

2月観音さまご縁日によせて

この世はすべて幻です。

つまり、自分自身が判断して定義しているものは、すべて幻なのです。

間違いではありません。逆に言うと間違いはありません。

この世は幻という真実をしったとき「さびしい」と思うか「楽である」と

思うか。人それぞれの判断です。

しかし、それすらも、どちらでもよいのです。

ではたいせつなことはなにか。

魂は幻ではないということなのです。魂のありかを語ることは仏教ではあまりしません。

しかし魂のあることは、わたしたちはこの現世を生きていると、うすうすわかっているでしょう。

魂を成長させるため、その目的のためだけに、わたしたちはこの世に生を受けたんですね。

生をうけるとは、感謝とよろこびの世界です。

生をうけ、だれかを愛してその人のためにやってあげたいと思うこと、

その本質はなにか。

そして悲しみのはずの死とは、そこに還っていくだけなのです。

おおいなる光の世界です。

たいせつな人を失って悲しみに暮れている方に届けと念じて筆をおきます。

わたしたちはともにあります。

生きている私たちも亡くなった魂も。