神様と仏様がご一緒におわすということ
境内には山からウリ坊や山ウサギがおりてくるのはあったけど、
夏頃から一匹の白いはつかねずみがお寺のなかに棲みついていました。
わたしのお弁当のおにぎりを食べたり、おそなえのにんじんをかじったり
お米も食べこぼしたりしているので、ちょっとこまったなあと思っていて
夜も、わたしがお寺で仮眠しているときに、膝にのってすばやく横切ったり、
まったくまったく友達みたいに、警戒するようすもなくて・・・
夜中はわたしをじっと見ていたこともあった
で、あるとき夜中に「ご神仏のおそなえだけは食べないで~出て行きなさい」と強く拝んだのです
それと同時に、信者さんに電話して「こまったわ」というはなしもして・・・
さらには、結局、たのまなかったけど、専門業者さんにも、殺生はしないかたちでお寺のなかから出ていくようには
どうすればいいかとか、当たり前のことをはなしていました
さらに環境も、えさになるものはきっぱり置かず、徹底してみました
さらにホームセンターで買ってきた、忌避剤をおいたり、そこらじゅうに樟脳をおいたり
いろいろしました
そうすると次の日からぴったりと出なくなったのです
わたしの言葉きいていたのね
心もよんだのね
きらいになった人のところからは去っていくの!
悲しい気持ちであきらめたんだろうね。
おかげで静かなお寺が戻ってきたけど(夜中はほんとうになんだか外からほかの動物の音もして運動会みたいだった)
ちょっと寂しい気持ちも・・・
ごめんね
山寺だから、はつかねずみくらい住むのは当たり前だと思うし
寛容なこころで受け止めてあげようと最初は思っていたけど
だんだんいたずらされるのがいやになっていって
わたしのところが、いやご神仏のところが安心安全だとおもって住んでいただろうに。
はつかねずみはやはり神様のお使いだったんだろうなと
思うきょうこのごろ
せめてあのじっと見つめてきたちいさな目を忘れず
わたしの膝にのってきた小さな重さを忘れずに
すごしていこうと思う。
神様仏様がごいっしょにおわすって、たとえば、こんなこと。
さらに、振り返らず、歩くということ・・・
世界のかたちが、変わるということ・・